2004年に1ヶ月に渡り、カリフォルニアのサンノゼ周辺で障害児教育について、関係者にインタビューを行いました。
わかったことは、
・学校関係者が子どもに障害があるかもしれないと気になったときは、必ずそのことを学校に報告しなければいけない義務と責任があること。報告しない場合は、罰せられるとも聞きました。
・もしも障害があるらしいとわかった場合、数日間に渡り、複数の専門家が子どもの様子を詳しく観察し、診断名をくだすなど、はっきりと特定すること。
・その後の子どもの教育については、親と、学校関係者と、セラピストなど専門家がひとつのチームになって、話し合いを持つこと。
子どもにあった教育プランが年間単位でたてられること。そのプランはさらに数ヶ月単位でたてられ、定期的に進行状況が確認されること。
・セラピーは、必要に応じて、定期的に行われること。
・特殊教育の先生が、コーディネイターとなって、必要なことをアレンジする中心になっていること。
・親は、子どもの障害や、学校側がどんなサポートを行うことができるか、猛勉強している場合が多いこと。
これは、たとえば次のような理由によります。(あくまでも1例です)
A家族とB家族は、同じような障害をもつ子どもを持ち、同じ学校へ子どもを通わせていました。
A家族は、学校と専門家の話し合いのときに、学校から提示された支援に満足し、それでよいと答え、署名をしました。
B家族は、学校から提示された支援に満足できず、いくつかの案を出しました。
結果的には、B家族は、A家族より多くの支援を受けることができることに決まりました。
それを聞いたA家族が、「それは不公平だ。私たちもB家族と同じ支援が受けたい」といいましア。ですが、学校側からは、
「あなたがたは、話し合いのときに、追加の案を出しませんでした。ですのでだめです」
と、はっきりと言われてしまいました。
・子どもにより良い教育を受けさせるには、親に十分な知識が必要なこと。
そのための講座が、ボランティアベースで頻繁に開かれていること。
・ときには、学校側との話し合いがうまくいかず、親が裁判に持ち込むこともあること。
・誠意や実力のないセラピストは、時には、即刻、その場で職を失うこと。
・心理学の専門家は、最低大学院を卒業していること。一般には、博士号を持っていないと専門家として認められないこと。
・親は、わからないことがあれば、いつでも専門家に相談できること。
そして、毎回、ほぼ満足できる回答をもらうことができること。
・このようなシステムは、親たちが行政との長い闘いの中で、勝ち取ってきたこと。
・アメリカの障害児教育も、まだ発展途上であること。
・障害児教育のために、かなりの予算が注がれていること。
・障害児とその親を守る法律が、細かく整備されていること。
その法律があるからこそ、親たちは学校側と闘うことができること。